歌舞伎風俗通信

歌舞伎コラムです。
以前某雑誌に連載していたものの書き直し再録です。
その他いろいろうざいウンチクです。楽しんでいただけると嬉しいですー。
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# =2:やっぱり着物を着たいよねの巻=
今回のおハナシは、ふふふ、

『切られ与三郎』 です。
正しいタイトルは、『輿話情浮名横櫛』 よはなさけ うきなのよこぐし。
とりあえず、江戸時代の歌舞伎には全て、漢字奇数 のタイトルがついてます。
当時は漢詩文は武士的教養の象徴でしたので、漢字を使うのが知的でクールだったのです。

と言っても、タイトルに使われているのは多くの場合、かなりてきとうな当て字です。 
例:『青砥稿紅花彩絵』あおとぞうし はなのにしきえ (←絶対読めません)
で、そのままだと呼びにくいので、日本語の副題付ける
っていうか、役者さんやファンが呼びならわしたりするワケです。
今だってドラマにてきとうな横文字タイトル付けて
ファンは呼びやすいように略して呼ぶでしょ、昔から似たよーなコトやってたなと思います。

「いやさ、お富、ひさしぶりだなあ」 とか言って、ヤクザもんの主人公の与三郎(よさぶろう)が、昔のオンナのお富さん をユスるシーンは歌にもなってたりしてわりと有名ですが、
このお話のおもしろいところは、与三郎 は始めはヤクザではなく金持ちの道楽ぼっちゃんだったというところです。
それが木更津のヤクザの親分のお妾だったお富さん と恋仲になって、それがバレて、リンチされて、
全身に34ヶ所の刀傷をつけられてしまうんです。
いやあ、SMの世界ですねえ、わくわくドキドキですねえ。
でも、このリンチシーンがある幕、『赤間別荘』は現行上演殆ど出ませんよ。ちぇ。

つまり与三郎は、“ぼんぼん金持ちふう”と“コワコテヤクザふう”の二種類のキャラクターを見せてくれるのです。
当然、着物の着こなしも2種類見せてくれます。
われわれも、お正月キモノを着て歩くとして、やっぱり上品にキメるか、コワモテ系にキメるか、そのへんポリシーは持ちたいトコロではあります。

というわけで、今回のテーマは与三郎着付け教室。

まず坊ちゃん与三郎。これは絹、シルクのおキモノに、派手な柄の羽織をひっかけてシャナシャナお歩きなのが特徴です。
そしてお富さんに一目惚れしてぼーっとして、羽織がハラリと脱げ落ちる、いわゆる『羽織落とし』 のシーンは、このお芝居の中では「いやさ、お富」のシーンと同じくらい、じつは、有名なのさ。

でもでも、これを実行するには東京の道はキタナすぎます。それに落ちた羽織をすぐ拾ってくれるトリマキが最低一人、絶対必要です。そのへんの貧乏人には分に過ぎたファッションかも。
我々はおとなしく、デパートで3万円くらいで売ってるキモノを着て、落とすのはヨダレくらいにしときましょう。お財布だけは落としてはいけません。
ま、着付けさえちゃんとすれば、上品ぽくは見えますので心配ありません。
お上品注意ポイント、まず、

(1)エリをきちんと合わせる。ジュバンが襟元から等間隔に、キレイに見えるように気をつける。

(2)スソのはじっこ、ツマっていうんですが、ここが右上がりになるように、つまりスソがすぼまるように着ます。当然足は内マタ、モデル立ち推奨です。
キモノだとけっこう内またでもおねえさんっぽくはみえません(小指立てたりするとバレます)。

全体にタテのラインを強調して細っぽくまとめるのがいいと思います(太ってても!)。
背筋をのばしてすまして座れば、あなたもきっとステキなオトコマエに見えるはず。

そして、下半身はそのままに、胸元をぐいとはだけると、ホラ、
“コワモテ二枚目”のできあがり!フトコロ手とかするとシブいです。
今回は正月用お出かけファッションってコトで、このへんまでおさえとくとして、続きは次回。

あ、あと、冬は寒いから、恥ずかしがらずにラクダのシャツとかモモヒキとか 下に着ましょう。
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